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2021年5月17日
漆喰と珪藻土の違いとは?それぞれの特徴を知って満足のいく家づくりを!【コラム】
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自然素材の塗り壁材「漆喰」と「珪藻土」
一般的なビニールクロスに比べて、静電気を発生させないことやナチュラルな見た目などから、近年人気の高い自然素材の塗り壁材。
その代表的なものと言えば「漆喰」と「珪藻土」ですよね。
似たような見た目ではありますが、実は漆喰と珪藻土は原料そのものからして全く異なるもの。
一体何がどう違うのでしょうか?
今回は、漆喰と珪藻土の違いについて徹底解説していきます。
漆喰とは?
漆喰とは、消石灰を主成分とした塗り壁材のこと。
消石灰というと、よく小学校などで使われたグラウンドに引く白線にも使われているものです。
この消石灰に、海藻糊などを混ぜたものが漆喰となります。
私たち無添加計画では、スペイン産の石灰石を主成分としたスペイン漆喰を主に使用しています。
【主な特徴】
・調湿効果がある
・塗った後、年月をかけて自然と硬化していく
・消臭効果が高い
・抗菌、防カビ効果が高い
・静電気を帯びないため、ほこりを巻き上げない
・有害物質を吸着・分解する
珪藻土とは?
珪藻土とは、ケイソウと言われる植物プランクトンの死んだ殻が化石となってできた堆積物のこと。
これに固化材を加えて、硬化させることで壁材として使用します。
耐火性が高いため、日本では七輪の素材として使用されていたと言います。
最近では、お風呂マットやコースターに使われることも多くなりましたよね。
【主な特徴】
・耐火性が非常に高い
・調湿効果が高い
・消臭効果がある
・水に弱い
※ただし、珪藻土に混ざっている素材によってこれらの効果がよく発揮されないこともあります。
漆喰と珪藻土の違い
漆喰と珪藻土の大きな違いはその成分によりますが、実際に壁材として使うと、どんな違いがあるのでしょうか?
1.自然と固まる性質があるか、ないか
漆喰には、壁に塗った後、時間の経過とともに自然に固まっていく性質がありますが、珪藻土にはそれがありません。
そのため珪藻土の場合は、しっかり乾燥させても、ポロポロと壁材が落ちてしまうことがあります。
ちょっとした壁との擦れや、家具が当たる衝撃により、珪藻土の壁材は落ちてしまうので、掃除が大変というデメリットがあります。
一方、漆喰壁の場合は、塗ってしまえば自然に固まっていくため、耐久性は抜群です。
2.安心して使えるかどうか
前述したとおり、珪藻土は、素材そのものだけでは固まる性質がないため、固化材を混ぜて使用します。
そのため、商品によっては珪藻土に混ぜている“固化材”が、自然素材の成分でないことがあったり、含有比率が適正でなかったりするのです。
これにより、調湿効果など、せっかくの珪藻土の良さも半減してしまうことがあり、安心度が変わってきてしまいます。
また、珪藻土に含まれる成分によっては、カビが発生しやすくなってしまうこともあり、注意が必要です。
珪藻土の商品によって、その質や効果に違いが大きく出てしまうため、選ぶ際には、しっかりと成分を確認することが大切です。
一方、漆喰は素材そのもので固まる性質があるため、アレコレ混ぜる必要がありません。
これにより、安心して使用できるというのが大きな違いではないでしょうか。
3.水に強いか、弱いか
耐火性に優れているのは、漆喰も珪藻土も同じですが、耐水性には違いがあります。
珪藻土は、水に弱い性質があるため、外壁やキッチン周りで使用することができません。
一方、漆喰は、強度に優れているため、水周りも安心。
キッチンや洗面所などはもちろん、外壁にも使用することができます。
4.汚れが染み込みやすいかどうか
うっかりコーヒーや醬油、ソースなどを壁に付けてしまうことってありますよね。
真っ白な壁だと非常に目立ってしまうので、汚れが落ちやすいかどうかも知っておくといいかもしれませんね。
漆喰には自浄作用があるため、多少の汚れやシミであれば、時間の経過とともに徐々に薄くなっていきます。
そのため、汚れが付着してもメンテナンスが簡単。
一方、珪藻土の場合は、吸水性が良いため、逆にシミがどんどん染み込んでいってしまうことがあります。
濃いシミや汚れには注意しましょう。
漆喰や珪藻土を使う際の注意点
ビニールクロスに比べると、漆喰も珪藻土も調湿効果があり、消臭や耐火性の高さが魅力ですよね。
なによりも「有害物質」を発しないので、シックハウス症候群の危険性がないのが嬉しいところです。
ただし、家の壁を漆喰や珪藻土にする場合は、下記のようなことも知っておきましょう。
・ビニールクロスよりも施工に時間がかかる
・ビニールクロスに比べると価格が高い
・職人さんによって仕上がりに差がでることもある
・ヒビ割れが生じることもある
ビニールクロスに比べると、やや割高にはなりますが、長期的に考えればコスト面の問題はあまり感じないと思います。
むしろ、除湿器や加湿器などの家電に頼らず暮らせることで、ランニングコストを抑えることができるかもしれません。
とはいえ、ビニールクロス同様、経年劣化はしていくもの。
多少のヒビ割れや傷が生じることはあります。
軽度のものであれば、自分で補修することも可能なので、ビニールクロスよりもメンテナンスが楽と感じることもあるでしょう。
自然素材の塗り壁材で家中の空気をキレイに!
優れた調湿効果のある漆喰と珪藻土。
湿度コントロールができる壁材は、普段はあまり気になりませんが、湿気の多い梅雨の時期や乾燥がひどい冬の時期にこそ、その良さを感じるはずです。
それぞれの違いをしっかり理解し、満足のいく家づくりをしましょう。
私たち無添加計画では、今回ご紹介した「漆喰」の中でも特に調湿効果の高いスペイン漆喰を採用しています。
スペイン漆喰は「呼吸する壁」と言われているほど、空気中の水分の吸放出効果が高いんです。
これは、日本の高温多湿な風土に非常に適しています。
家の中が快適であればあるほど、家族の笑顔も増えますよね。
そんな心地よい住まいの実現のために、ぜひ自然素材を使った家づくりを検討してみて下さいね。
◎スペイン漆喰についてもっと知りたい方はこちら