スペイン漆喰とは？

健康志向が高まっている今。食事や運動だけでなく、住宅環境にこだわりたいという人が増えていますよね。

その中でも特に注目を集めているのが壁材として使用する漆喰。

「お部屋の空気をキレイにしたい！」

「落ち着きのあるおしゃれな壁にしたい！」

など、需要が高まっているんです。

漆喰にも様々な種類がありますが、今回ご紹介するのは「スペイン漆喰」。

スペイン漆喰とは、その名の通りスペイン産の石灰を主成分とした100％自然素材の塗り壁材のこと。ヨーロッパの地中海地方で見られる美しい白い壁の建物も、このスペイン漆喰が使われています。

スペイン漆喰は、ヨーロッパのみならず、日本の気候風土に合った塗り壁材。

デザインもさることながら、機能性にも優れているんです。

そこで今回は、スペイン漆喰の魅力について詳しくご紹介します。

スペイン漆喰の魅力①優れた調湿機能

スペイン漆喰は、「呼吸する壁」と呼ばれているほど、他の漆喰に比べて調湿効果に優れています。

夏は、室内がジメジメと湿っているので、スペイン漆喰が水分を吸収します。

冬は、室内が乾燥しているので、スペイン漆喰が水分を放出してくれるんです。

これにより、一年中快適に過ごすことができるんですね。

スペイン漆喰の魅力②結露やカビ・ダニを防ぐ

気密性の高い住宅、特にマンションなどにお住いの方は、結露によるカビ・ダニの発生に悩まされている人は多いでしょう。

気が付くと、壁に真っ黒なカビが生えていた…！なんてことも。

きちんと掃除をしていても、空気中に漂うカビ菌は、湿度が高い環境だとすぐに繁殖してしまうもの。

そしてカビだけでなく、湿度が高い環境ではダニも繁殖しやすくなるんです。

カビやダニが繁殖した家で過ごすと、アレルギー性鼻炎やシックハウス症候群の原因になることも。

スペイン漆喰は、前述したとおり、他の漆喰に比べて吸放湿機能が非常に高いため、結露を防ぎ、カビ・ダニの繁殖を防いでくれる効果があります。

また、スペイン漆喰の壁は、強アルカリ性に優れており、殺菌作用が高いというのも特徴の1つ。そのため、カビやダニが生息しにくい環境を保つことができるんですよ。

スペイン漆喰の魅力③保温・断熱による省エネ効果が得られる

スペイン漆喰には、細かい気孔がたくさん開いています。

無数の気孔が空気の層となるため、室外の気温に影響されにくいというメリットもあるんです。

これにより、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができます。

寒い家や暑い家は、室内を快適な温度に保つために、冷暖房を使いますよね。

一年を通して、冷暖房に頼れば、それだけ電気代も上がってしまい、家計の負担になってしまうもの。

スペイン漆喰を用いた壁材を使うなど、工夫することで冷暖房になるべく頼らない暮らしを実現することができるんです。

スペイン漆喰の魅力④お手入れが簡単

小さな子供がいるご家庭では、よくあるのが壁の汚れ。

うっかり飲み物をこぼしてしまったり、落書きをされてしまったり…。

せっかくきれいな真っ白の壁が台無しになってしまうのでは？と心配になりますよね。

スペイン漆喰は一般的な壁紙と異なり、自浄作用があるため、多少の汚れであれば、時間の経過とともに薄くなっていきます。

どうしても取れない汚れであれば、サンドペーパーを使って表面の汚れを落とすというのも可能なので、メンテナンスも簡単です！

また、一般的な壁紙だと、静電気を発生させてホコリやゴミを吸着させてしまいますが、スペイン漆喰は主原料が石灰なので、静電気を発生させる心配もありません。

時間が経過しても、比較的きれいな状態をキープすることができるので、お手入れも簡単というわけです。

スペイン漆喰の魅力⑤有害物質を発生させない

私たちの生活には、洋服や洗剤など多くのものに化学物質が含まれています。

家の中でも壁や床の塗料や接着剤に含まれていることが多いんです。

これらの化学物質が発散する有害なガスは、私たちの人体に様々な影響を及ぼします。

いわゆる「シックハウス症候群」もその1つ。

皮膚や目、のどの痛みやかゆみ、頭痛などの症状を引き起こします。

目に見えないからこそ、怖いですよね。

スペイン漆喰は、このシックハウス症候群の原因となる化学物質が一切含まれていません。

さらにそれだけでなく、スペイン漆喰には、室内の有害物質を吸収し、分解する働きもあるため、家の中の環境が安心・安全なものになるんです。

様々なウイルスやアレルギーに悩まされる今だからこそ、このように自然由来の建材を使った家づくりが求められるのかもしれません。

スペイン漆喰の魅力⑥嫌なニオイを吸着してくれる

家のニオイは、住んでいる自分たちはなかなか気がつかないものですよね。しかし、他人の家にお邪魔すると、その家特有のニオイを感じたことは誰もが一度はあるでしょう。

そんな気になる家のニオイも、スペイン漆喰なら安心。

スペイン漆喰には、ニオイを吸着し、脱臭する効果があるんです。

スペイン漆喰は、強アルカリ性のため、特に酸性のニオイに効果的と言われています。酸性のニオイと言えば、人の汗やキッチン周りから発せられる生ごみ臭ですが、これらのニオイも分解し、消臭してくれるんです。

また、先述したとおり、スペイン漆喰には無数の気孔が空いているので、空気を吸って吐き出すことができます。

この時、空気中の水分と一緒にニオイのもとを吸ってくれるので、タバコやペットなどのニオイも安心。

嫌なニオイを誤魔化すために芳香剤をたくさん置くなんてことも、もうしなくて良いんですね。

スペイン漆喰の魅力⑦環境にやさしい

スペイン漆喰は、樹脂やセメントなどを一切含んでいないため、再利用することが可能。

また、将来、家を建て替えることになったとしても、自然素材なら焼却したときも有害な物質を排出することなく、自然に還すことができるんです。

スペイン漆喰は、人にやさしいだけでなく、地球環境にもやさしいんですね。

スペイン漆喰を使った家づくりの注意点

魅力いっぱいのスペイン漆喰ですが、家づくりで使う際の注意点もあります。

壁材を選ぶ際の参考にしてみてください。

【職人の腕によって仕上がりに差が出ることがある】

最近は、DIYなど自分で漆喰を塗る方も増えていますが、やはりプロにはかないませんね。

スペイン漆喰を使った壁は、塗り方によって見た目や質感が大きく異なるものです。

職人によっても、仕上がりに差が出ることがあるため、漆喰塗りの経験が豊富な施工業者に依頼すると良いでしょう。

【壁紙（クロス）よりもコストがかかる】

一般的なビニールクロスは、接着剤で貼るだけですが、スペイン漆喰を塗る場合、養生をしたり下塗りをしたりするので、時間とコストがかかります。

材料費だけでなく施工費も高くなるので、その分の予算も考えたうえで家づくりを検討しましょう。

ただし、壁紙は汚れや傷がつきやすいため、その分何度も張り直す必要がありますが、スペイン漆喰の場合、壁紙に比べれば補修しながら何年も使い続けることが可能です。

初期費用は、スペイン漆喰の方がかかってしまいますが、長期的に見れば、コスパが良いと考えるのも1つですね。

スペイン漆喰を使った家づくりで快適な暮らしを！

いかがでしたか？

たかが壁…と思っていても、これだけ私たちの暮らしにメリットがたくさんあると思うと、壁材にもこだわりたくなりますよね。

私たち無添加計画では、家のデザインだけでなく、快適な暮らしができるよう、使う建材1つ1つにこだわっています。スペイン漆喰もその1つです。

色柄のバリエーションが多い壁紙（クロス）とはまた違ったスペイン漆喰の良さを知り、そこに住まう家族みんなが健康である家づくりをしたいと思っています。

皆さんもぜひ、注文住宅を建てる際は、「自然素材」を使った家づくりを考えてみてくださいね。